高齢者や持病がある人は医療保険に加入するのが難しい
医療保険は、入院を伴うような病気やケガに備えて加入する保険です。万が一、高額な治療費を支払わなければならないような病気やケガに見舞われた時のことを想像すると、医療保険に入っておく方が安心できると思っている人が多いです。
しかし、健康保険の高額療養費制度があることから、ほとんどの治療で家計が破綻するような治療費を負担する必要はありません。そのため、医療保険に加入するメリットは大してないのですが、どうしても不安だから医療保険に入っておきたいと思うなら、できるだけ若い時に契約することをおすすめします。
医療保険には加入年齢に上限がある
医療保険に若い時に入っておくべき理由として、まず挙げることは加入に年齢制限があることです。
保険会社や保険商品によって違いはありますが、80歳までや75歳までなど医療保険に加入できる年齢には制限があります。
そのため、仕事を引退してから今後の医療費の負担が不安だからと言って医療保険に入ろうとしても年齢制限に引っかかり契約できないことがあります。
持病があると加入を断られる
また、年を取ると何かと体に不具合が出てき、持病を抱えることがあります。
医療保険に加入するためには、事前に保険会社の担当者に自分の健康状態を告知しなければなりません。もしも、持病があるのに告知しなかった場合、告知義務違反を理由に保険金の受け取りができなくなります。
自分の健康状態は包み隠さず保険会社に告知しなければなりませんが、持病を抱えている場合は医療保険に入るのが難しくなります。不健康な人ばかりが加入する医療保険は財政的に厳しくなりますから、保険会社としも健康な人に加入してもらいたいのが本音です。
若いうちに医療保険に加入した方が良いと言うのは、後々持病を抱えて医療保険に入れなくなる危険性があるからです。
ただ、将来、持病を抱えた場合でも、絶対に医療保険に加入できないわけではありません。毎月の保険料は高くなりますが、引受基準緩和型の医療保険であれば持病があっても加入できることがあります。
医療費は預貯金で備えるのが基本
医療保険は40年加入し続けると、約100万円の保険料を負担しなければなりません。引受基準緩和型であればその2倍近い保険料の支払いになります。
健康保険の高額療養費制度があることを考慮すると、これだけの保険料を負担しなくても、預貯金で医療費を支払うことは難しくありません。高齢者になれば、さらに医療費の自己負担額が少なくなりますから、定年退職後はむしろ医療保険に加入する意義はほとんどないと言えます。